気管支ぜんそく
乳幼児の喘息発作の管理について(最近の考え方)
小さな乳幼児は気管による吸入、MDIによる吸入、あるいは内服のβ2刺激薬がうまく効かないケースがありますので、ホクナリン・ツロブテロールに代表されるテープ型のβ-2刺激薬やロイコトルエン拮抗薬(オノンなど)が効果的であることが臨床の最前線でわかってきています。テープ型のβ-2刺激薬は効果がそれほど強くないことに加えて、徐々に血中濃度が上がりすぎることもないので、その副作用も出にくいと考えられます。そして、喘息症状が夜間寝ているときに徐々にひどくなることを考えれば、症状がそれほどなくても予防的に寝る前に寝る前にテープ型のβ2刺激薬を張っておくということは、両親にとって、非常に安心感を与え、また実際に効果があるようです。一方もともと喘息予防薬として、開発されている、ロイコトルエン拮抗薬は、意外と効果が早く現れるということが、分かってきており、服薬しやすいということもあり、喘息が出そうだと思えば、早めにβ―2刺激薬と共に処方されるケースがでてきています。その裏づけとして、ウイルス感染によって喘息が誘発されるときに、気管支においてすでにロイコトルエンが集まり始めているということが考えられ、発作前にロイコトルエン拮抗薬を飲むということは、理論的にも説明できるかもしれません。しかし、ロイコトルエンが関係していない喘息も1・2割程度ある可能性もあるので注意する必要があります。
テオフィリン除放製剤(テオドール・テオロング)をお飲みになるお子様の保護者の方へ
- ●このお薬でみられやすい好ましくない作用(副作用について)
- お薬は人によって、目的とする作用以外に、好ましくない作用(副作用)があらわれることがあります。本剤でみられやすい副作用は、はきけがする、食欲がない、興奮する、寝つきが悪くなるなどの症状です。
- ●発熱したとき(5歳以下のお子様)
- 発熱している状態で本剤を飲むと、血液の中の薬の濃度が高くなり、副作用があらわれやすくなります。
発熱時には飲むのをやめて、熱が下がったらまた飲み始めましょう。 (発熱時に飲む場合は、1日の飲む量を減らすことがあります)
- ●他の先生にお薬をだしていただくとき、薬局でお薬を買うとき
- お薬の中には本剤の作用を強めたり、弱めたりするものがあります。飲み合わせにより、副作用があらわれることや、喘息発作を起こしやすくなることがあります。
医師、薬剤師の先生に、お子様が本剤服用中であることをお伝え下さい。
- ●このような飲ませ方は避けて下さい!
- 発作が治まらないから、飲み忘れたからといって2回分を1度に飲ませないで下さい。飲ませる間隔を短くするのも避けて下さい。副作用があらわれやすくなります。
副作用があらわれたとき、お子様の様子がいつもと違うなと感じたときには、主治医の先生に相談して下さい。
一緒に飲むと薬のはたらきが強くなって副作用があらわれる薬
- マクロライド系などの抗生物質
- ニューキノロン系などの抗菌剤
- キサンチン系薬剤(アミノフィリン・カフェインなど)
- β刺激剤(イソプミナリン・テルブタリンなど)
- 抗ウイルス剤(アミクロビル)
- 中枢興奮剤(市販のカゼ薬などのエフェドリンを含むもの・葛根湯などアオウを含むもの)
一緒に飲むと薬のはたらきが弱くなることがある薬
- てんかんのくすり(カルパアゼピン・フェノバール・フェントインなど)
- 抗核剤(リファンピシン)
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