『こどものツボ』  V.よくある感染症

溶連菌感染症

どんな病気?

この病気は、溶血性連鎖球菌(溶連菌)という細菌がのどで増えて起こるもので、毎年、 何回か流行する伝染病です。 この病気にかかると、のどが真っ赤にはれ、とても痛くなり、舌がしばしばイチゴのよう にブツブツとなります(イチゴ舌)。 熱もでますが、薬を飲みはじめると1〜2日ですぐ下がります。 全身に小さな赤い発疹がでて、かゆがることもあります。
溶連菌感染症 一例 溶苺菌感染症 イチゴ舌 一例

治療

飲み薬: 抗生物質を10〜14日間くらい飲み続けます。
途中でやめると溶連菌が再び増えはじめ、病気が再発したり、後になってリュウマチ熱や腎炎を起こし、心臓や腎臓に病気を残すことがあります。
ぬり薬: 発疹がかゆい時に処方されます。

家庭での看護

食事: 固いものや刺激が強い食べ物は避けます。痛みが強い時は、かまなくてもよいプリン、ゼリー、おかゆ、とうふなどの食べ物や、スープ、 ジュース、牛乳などの水分を中心にあたえます。
入浴: 熱がなくて元気があれば入浴してもかまいません。
伝染: うつりやすいので、家族の中に同じ症状がでたら、早く医師の診察を受けてください

学校・幼稚園・保育園

発疹がでる頃には人にうつらないので、学校、保育園、幼稚園に行ってもかまいません。

注意すること

妊娠しているお母さんがこの病気にかかると、まれにおなかの赤ちゃんに悪い影響をあた えることがあります。このような場合は産婦人科の医師に診てもらう必要があります。

繰り返す溶連菌感染症

薬を飲んでいても溶連菌感染症を繰り返す場合は次のような原因が考えられます。

@ この病気は一度かかっても抗体(抵抗力)が充分できないことがあり、そのためまわりに溶連菌感染症が流行していると何度でも繰り返す可能性があります。

A 扁桃(腺)の中に溶連菌が残っていて、薬を飲み終えた後も再び溶連菌が増えてくることがあります。(扁桃が大きい場合は扁桃の奥まで抗生剤が入り込めない場合があります)

B いろいろなタイプの溶連菌が流行するため異なるタイプの溶連菌に感染することがあります。

C 抗生剤が口の中の溶連菌以外の細菌によって分解されてしまい、飲んだ抗生物質が充分きかない場合があります。

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