『こどものツボ』　　�Z.気になる症状

リンパ節のはれ

どんな病気?

人の体の中には、血管と同じようにリンパ管という細い管が網の目のように走っていて、そ の所々にリンパ腺ともよばれるリンパ節があります。 リンパ節は、とくに首・脇の下・股関節のあたりに多く集まっていて、血液の成分の一つで あるリンパ球をつくったり、リンパ液をろ過したりするはたらきがあります。 成長している子どもは、大人に比べてリンパ節のはたらきが活発なので、首や後頭部に1個〜 数個のリンパ節をふれることはめずらしくありません。これらは、ふつう小さくて軟らかく痛 みがありません。お父さんお母さんが「グリグリがある」と心配してこられる場合の多くが、 これにあたります。

リンパ節がはれる病気

リンパ節のはれる病気にはいろいろありますが、多くは細菌やウイルスが体の中に入るた めに起こるものです。 細菌やウイルスが体の中に入ると、これらが全身にひろがらないようにリンパ節が活発に はたらきはじめ、はれたり痛んだりします。 よくみられる病気には次のようなものがあります。
○耳のまわり、頭のうしろ……湿疹、おできや外耳炎、中耳炎などの細菌による感染症、 みずぼうそう、風疹などのウイルスによる感染症
○あごの下や首のまわり……虫歯、口内炎などの口の中の病気、のどの病気、おでき、湿疹
○脇……手や腕のけが、おでき、湿疹
○股のあたり……足のけが、おでき、湿疹

リンパ節がはれる病気には、他にもいくつかあります。しだいに大きくなる、硬くなる、痛みが強くなる、またはれるリンパ節の数が多くなるような場合には、必ず診察を受けま しょう。