こどものツボ2
低身長
どんな病気?
体の中にはいくつもの内分泌腺があります。その内分泌腺からはいろいろな種類
のホルモンが分泌されます。
脳の下垂体から分泌される成長ホルモンが少ないため
に身長が正常に伸びなくなる病気です。
下垂体性低身長といいます。
症状
下垂体性低身長は身長が低いというだけで、とくに他の症状はありません。
診断
低身長の診断には成長ホルモンをはじめ、いくつかのホルモンの精密な検査が
必要になります。
数日の入院が必要になる場合もあります。
1.身体計測をして、標準値との差をみる。
2.1年間に何センチ伸びたか成長曲線のグラフを作って成長の歴史をみる。
3.手のX線検査をして、骨の成熟度を測定する。(正常な場合は実際の年齢
と骨年齢が一致するが低身長の場合は骨の発育が悪く、骨年齢に遅れがみ
られます。)
4.その他の特殊な検査
治療
ホルモンの検査で成長ホルモンの分泌不足と診断された場合、成長ホルモンの
注射を行います。
両親の身長から判断して、十分な身長に達したらホルモン療法は
終了します。
家庭で気をつけたいこと
母子手帳の身体発育曲線で身長の伸びを見ておきましょう。
枠内に入っていれば心配する必要はありません。
2-3歳頃から身長の伸びが悪く
年間で4cm以下のときは、一度検査を受けておいた方がいいでしょう。
SGA性低身長症
SGAは「Small‐for‐Gestational Age」の略です。
お母さんのお腹の中にいる期間(在胎週数 Gestational Age)に相当する標準身長・体重に比べて、かなり小さく生まれることをいいます。
このような子どもさんに成長ホルモンを使うと、かなりの子どもたちがふつうの成長に戻ることが分かっていて海外では以前から行われていましたが、日本も2008年度から使用することができるようになりました。
今まではいろいろな検査をして成長ホルモンが不足している子どもたちだけしか成長ホルモンを使えませんでしたが、これからはSGA性低身長症と診断されれば成長ホルモンを早くから使うことができるようになったのです。
子どもが小さいなと思ったらまず成長曲線(母子手帳の中にあります)をつけてみましょう。
そして標準の枠から外れているようでしたら早目に医療機関を受診することをお勧めします。
** 参考 **
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