こどもの病気

こどものツボ2

右軸偏位・左軸偏位

どんな病気?

右軸偏位、左軸偏位というのは、心電図の読み方の一つです。 心電図とは、心臓の筋肉が収縮をしたりする時に流れるわずかな電気を体の表面で記録するものです。心臓内の電気の流れは右上の心房から、下にある左心室と右心室に向かって進みます。 この電気の流れる方向を心臓の電気軸といいます。この電気軸は上から左下の方向に向くのですが、これが真下や、右下に向かう時に右軸偏位といい、やせている人や小児ではよくみられます。 そして電気軸が真横に向かう場合を左軸偏位といいます。肥満でお腹に脂肪がたまり、心臓が上に押し上げられた時、妊婦さん、高齢者や血圧の高い方などにも、しばしばみられます。 また、健康な人でも体格や心臓の先端の向きによって、右軸偏位や、左軸偏位と診断されることがあります。 右軸偏位、左軸偏位が病気の心電図かどうかは、心電図の他の異常や、心雑音、心エコーや胸部レントゲンなどの異常と合わせて判断します。

<右軸偏位をおこす病気>
肺高血圧症、僧帽弁狭窄症、ファロー四徴症、 右室が肥大する先天性心疾患、
肺動脈弁狭窄症 肺性心、右胸心、右脚ブロック、WPW症候群など

<左軸偏位をおこす病気>
大動脈弁狭窄症、心内膜欠損症、肺気腫、単心室 高血圧、腹水、腹部腫瘤、WPW症候群など

片山こどもクリニック