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ハチミツとボツリヌス中毒  おすすめリンク    医学書院   感染症情報センター  

1歳以下の乳児にハチミツを与えないのは今では常識になっています。
ハチミツにボツリヌス菌の芽胞がふくまれていると、それを食べた乳児の腸の中で
細菌が増えて中毒を起こす可能性があるからです。
しかし中毒を起こすのはハチミツだけではありません。
古くヨーロッパではボツリヌス中毒がソーセージやはむで起こることが知られていて、
「ボツリヌス」という言葉ももともとはbotulns(腸詰)に由来します。
このように中毒の原因になる食品はハチミツだけではなく、日本でも東北地方の食べ物である
「いずし」による中毒は有名ですし、真空パックの辛子レンコン、2006年には飲料水による
中毒が報告されています。
つまり不十分な衛生管理の下でつくられた食品はすべて中毒を起こす可能性があり、
そこに長期保存用に真空状態が加わるとさらに危険度が増すと考えればよいでしょう。
ちなみにボツリヌス菌が出す毒素は、地球上でもっとも強い毒です。
いわゆる細菌兵器として昔から有力候補のひとつに数えられたもののひとつです。

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