こどもの病気

こどものツボ2

熱中症

どんな病気?

人間の体は、体温が上がると、塩分を多く含んだ汗を多くかいて体温をさげようとしますが、体温が急に変化すると、短時間に水分と塩分が多く失われるため、脱水症状が起こります。
これが熱中症です。 (熱中症という漢字には、読んで字のとおり、「熱に中(はい)る」という意味をもっています。)

現場での手当て

疲労感・頭痛・吐き気などは危険信号です。

このような症状がみられたら・・

・すぐに涼しいところに移動させましょう。
・冷えたタオルなどで、身体を拭くなどして身体を冷やしてください。
・水分を補給させます。  
→水分補給には、塩分などのバランスもよく、身体に吸収されやすいスポーツドリンクなどがいいでしょう。   

*高熱がある、意識がはっきりしないなどのときは 病院へ。

予防と対策

<運動前>   
・気温が高く、湿気があるような日は、運動前にコップに2〜3杯の水分をゆっくり飲みましょう。

<運動中>  
・喉が渇いてなくても、こまめに水分補給しましょう。
  →喉が渇くというのは、身体が水分・塩分補給しなさいという赤信号を出した時です。
  喉が渇く前に水分補給をするように心がけましょう。   
・通気性のいい服装を選びましょう。   
・少しでも、調子が悪いなと思ったら無理をせずに休むことが大切です。
 
<運動後>
・運動が終わったあとも、コップに2〜3杯の水分を飲むようにしましょう。
・睡眠不足でも熱中症にはなりやすいので、睡眠不足の時は昼寝をするなどして体調を整えましょう。  
・軽症の熱中症でも、細胞内の水分が回復するのに1週間はかかるといわれています。しばらくは激しい運動は避けるようにしましょう。  
・日常の生活の中で、水分を奪われやすいのがお風呂です。お風呂の前後、特に前に水分補給することを心がけましょう。

熱中症の重症度分類(日本神経救急学会による)

下記の熱中症の分類は臨床医療の現場で混乱を招くため、熱中症 I 度・II 度・III 度と記すように日本神経救急学会の
熱中症検討委員会により改定された。
熱中症については厚生労働省、文部科学省、環境省でそれぞれ指導・対策が公表されている。

T度 現場での応急処置で対応できる軽症

めまい・失神 「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不充分になったことを示し、"熱失神"と呼ぶこともあります。

筋?痛・筋?の硬直筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴います。発汗に伴う塩分(ナトリウムなど)の欠乏により生じます。これを"熱けいれん"と呼ぶこともあります。

量の発汗

U度 病院への搬送を必要とする中等症 頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感体がぐったりする、力が入らないなどがあり、従来から"熱疲労"と言われている状態です。
V度 入院して集中治療の必要性のある重症

意識障害・けいれん・??の運動障害 呼びかけや刺激への反応がおかしい、体にガクガクとひきつけがある、真直ぐ走れない、歩けないなど。

体温 体に触ると熱いという感触です。従来から"熱射病"や"重度の日射病"と言われているものがこれに相当します。

I 度(軽症 日陰で休む。水分補給)
II 度(中等症 病院にかかり補液を受ける必要がある)
III 度(重症 救急車で救命医療を行う医療施設に搬送し入院治療の必要がある)


熱中症を予防して元気な夏を! 消防庁