『こどものツボ』  IV.陰部・尿の病気

肛門周囲膿瘍・乳児痔痩(じろう)

どんな病気?

肛門の内側の粘膜には、肛門陰窩という小さなくぼみがあります。 下痢や便秘が続いて、このくぼみに便の中にいる大腸菌などの細菌が入り込み、細菌が増 えておしりの皮膚の下にできたおでき(膿瘍)のことを肛門周囲膿瘍といいます。 このおでき(膿瘍)が皮膚とつながって、おしりの皮膚から膿がでるようになった状態を 乳児痔痩(じろう)とよびます。 何回もくり返しやすいものですが、多くは3歳頃までには自然に治ります。

治療

切開排膿 : 膿がでている場合は、指で膿を押しだします。 膿の出口がない場合やはれがひどい場合は、切開して膿をだします。
ぬり薬 : 抗生物質の軟膏が処方されることがあります。
飲み薬 : 抗生物質、下痢や便秘の薬が処方されることもあります。

外科的な治療
何回もくり返す場合や自然に治る見込みがない時は、おできの部分を切りとる手術が必要な ことがあります。

家庭での看護

排便の後は、おしりをお湯できれいに洗い、おむつをこまめにとりかえておしりを清潔に 保ちましょう。