こどものツボ2
憤怒けいれん(泣き入りひきつけ)
どんな病気?
生後6ケ月から3〜4歳の乳幼児に多く見られます。痛み・驚き・かんしゃく・欲求不満などで激し く泣いた時に、けいれんを起こします。
原因
まだ、はっきり分かっていませんが、乳幼児は脳の発達が未熟なので、刺激に対して上手く対応がで きずに、脳細胞が異常に興奮してけいれんを起こすと考えられています。何かに驚いたり、痛かったり、自分 の思った通りにいかなかったりというような理由で、激しく泣いたりすることが、けいれんを起こす 原因となります。感情の起伏の激しい赤ちゃんに見られます。
症状
激しく泣いている乳幼児が、一瞬息が止まったようになり、手足が硬くこわばって、ガクガクと震え ます。数秒で顔色や唇の色が紫色(チアノーゼ)となり、白目をむき、意識を失ったりすることもあ ります。まれに全身をけいれんさせることもあります。発作の時間は1〜2分程度で、自然におさま ります。 ※熱性けいれんと似ていますが、憤怒けいれんは『熱がない』『激しく泣いた時』『発作の前に息が 止まる』などの違いがあります。
治療
憤怒けいれんは、泣くたびに起こす子もいますが、自然におさまり後遺症はありません。しかし、他 の病気が隠れている可能性もあるので、一度受診をして、きちんとした診断を受けましよう。憤怒け いれんと診断された場合は、特に検査や治療の必要はありません。成長に伴い、脳が発達してくると 起こす回数が少なくなり、5〜6歳頃には自然に起こらなくなります。
家庭での看護
発作が起こったら、びっくりして、ついあわててしまいますが、まず落ち着きましよう。体を揺さぶ ったり、大声で名前を呼んだりするのはやめましょう。胸元を緩めて、卒らなところに寝かせ、吐い たものが喉につまらないように顔を横に向け、発作の様子を観察しましょう。 発作を起こしてしまうからと神経質になる必要はありません。激しく泣き出した時には優しく抱っこ してあげたり、背中をさすって落ち着かせたり、お気に入りのおもちやなどで気を紛らわせるように すると良いでしよう。
注意
ほとんどの場合は1〜2分程度で自然におさまりますが、けいれんがおさまらない時や、けいれんが 終わったあとも、顔色が悪い、意識がないなど全身状態が悪い時は、できるだけ早く病院にかかりま しょう。