こどものツボ2

脱水症を防ぐために補給する水分

脱水症を防ぐために補給する水分(経口補水液 ORS)としてどんなものがよいのか およそのことを知っておくとよいでしょう。 まずその条件として、塩分(ナトリウム)と糖分が十分含まれていることが大切です。
塩分は人の体の水分バランスを保つために中心になる成分ですが、脱水症のときにこれが不足すると体の中に水分がたまりすぎる水ぶくれ(水中毒)の危険が多くなります。
また、糖分はエネルギーとしてだけではなく、ナトリウムの吸収をよくするはたらきも備えています。

成分の比較

種類
Na (mEq/L)
K (mEq/L)
Cl (mEq/L)
炭水化物(糖濃度)(g/dl)
大人用スポーツドリンク
9〜23 3〜5 5〜18 6〜10
乳児用イオン飲料
       
アクアサーナ
25 20 20 3.5
アクアライト
30 20 25 5.0
ソリタ-T顆粒3号
35 20 30 3.42
アクアサーナORS
32 20 25 4.0
アクアライトORS
35 20 30 4.0
WHO-ORS(2002)
75 20 65 1.35

WHO-ORS(2002)はWHOの最近の基準です。
大人用スポーツドリンクはナトリウムの濃度が低く、糖濃度が高く、また浸透圧も高いので脱水症には適していません。
乳児用のイオン飲料のアクアサーナやアクアライトはナトリウム濃度を高くしてありますが浸透圧も高く、厳密には脱水症には使わないほうがよいものです。
アクアサーナorsやアクアライトorsはナトリウム濃度が高く、浸透圧も低くしてありますので脱水症に適しています。
ソリタ-T顆粒3 は医療機関で処方される脱水症用のイオン飲料ですが、ナトリウム濃度が高い分味がよくありません。