■ TTP 血栓性血小板減少症候群

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ADAMTS13の基質であるフォンウィルブランド因子(von Willebrand factor:VWF)は、血管内皮細胞で超高分子量VWF多重体(UL-VWFM)として産生され、内皮細胞内に蓄積される。この後、一部は血管内皮下組織に分泌されマトリックスの構成成分となるが、残りの大部分は、様々な刺激によって内皮細胞から血中に放出される。この時、UL-VWFMはその特異的切断酵素ADAMTS13によって切断され小分子化し、止血に適した分子型となる。したがって、ADAMTS13活性が著減するとUL-VWFMが切断されず、血中に蓄積し、末梢細動脈等で生じる高ずり応力下に過剰な血小板凝集が引き起こされ、血栓を生じる。