インフルエンザとくすり

毎年冬になると必ずやってくるインフルエンザ。
このインフルエンザに対抗してゆくために病院でできることは今までは予防接種しかありませんでした。
ところが数年前から、インフルエンザウイルスに直接はたらいて、インフルエンザの威力を衰えさせる薬が使えるようになりました。
このような薬には次のような種類があります。

(1) シンメトレル・・・ もともと精神科で使われている薬ですが、インフルエンザにも効果があるかとがわかり、使われるようになりました。
問題は、
1) 子供には副作用が心配
2) インフルエンザのA型にしか効かない
3) 使っていると、インフルエンザが薬に対して強くなり、 薬が効かなくなることがある
(2) リレンザ・・・吸入の薬のため、うまく吸えないことがある。
(3) タミフル・・・のみ薬で副作用も少ない。値段が高い。


因果関係明らかな例なし タミフル服用後死亡で学会

インフルエンザ治療薬タミフルを服用した日本の子供12人が死亡したと米食品医薬品局(FDA)が発表した問題で、日本小児科学会(衛藤義勝会長)は30日、「現時点でタミフルと死亡の因果関係が明らかなものはなかった」とする見解を公表した。
 一方で、タミフル使用については「従来通り投与の適応や症状の経過観察などへの注意が必要」とした。
 同学会で資料を検討した結果、死亡例の症状は

  1.  タミフルを服用していないインフルエンザ患者でも見られる
  2.  インフルエンザにより基礎疾患が悪化して起こったとも考えられる
  3.  医学的資料が不十分で検討できない

−などだった。  このため因果関係が明らかな例はないと判断、「あらためて注意喚起などを行う状況ではないと考える」としている。
(共同通信) - 12月1日1時1分更新  

<タミフル>服用後「経過観察が必要」 日本小児科学会

インフルエンザ治療薬のリン酸オセルタミビル(タミフル)の服用後、日本の小児12人が死亡していたと米国食品医薬品局(FDA)が発表した問題で日本小児科学会(衛藤義勝会長)は30日、「現時点でタミフルと死亡についての因果関係が明らかなものはない」との見解を学会のホームページで公表した。一方で、タミフルについての調査継続と結果の適切な公表が必要だと訴え、「従来通り(タミフル)投与の適応や経過観察への注意が必要」と呼びかけた。
 タミフルでは、服用後に14歳の少年がマンション9階から転落死した例や17歳の少年がトラックに飛び込み死亡した例が日本小児感染症学会で報告され、服用後の異常行動が問題となっていた。
 小児科学会は、17歳の例について年齢的に小児ではないとし、検討対象外とした。死亡例以外の検討はしなかった。
 FDAは死亡例以外も検討し、服用後に自宅の窓から飛び降りた少年ら3人の異常行動を「最も警戒を要する神経症状」と位置づけていた。
 同学会予防接種・感染症対策委員会の岡部信彦委員長は「国も製薬会社も、FDAにデータを出すなら、学会にも早く出してほしかった。医師は、薬の使用は一般にリスク(危険性)を伴うことを念頭に置いて、タミフルを使ってほしい」と話している