8.くすりについて(当院からの情報)

当院で処方される薬

ぬり薬

●ぬり薬の種類

*軟膏

一般的な塗り薬で、薬の成分に油分を加えて伸ばしたものです。   少しべたつきますが、スムーズにのびて皮膚を保護する効果が高く、刺激の 少ない塗り薬です。

*クリーム

軟膏よりものびがよく、サラリとしています。軟膏に比べて多少刺激のある   塗り薬です。

*ローション

軟膏やクリームの塗りにくい頭などに適しています。軟膏やクリームに比べ   刺激があり、効果が弱いといわれています。 使用する前によく振ってから使用します。

●塗り方
  1. 症状や場所によって、塗り薬の種類、強さを使い分けましょう。
  2. 症状によって、1日に塗る回数を分けましょう。
  3. 塗る部分と手をきれいにしてから塗りましょう。入浴後はタオルで拭いて乾燥させてから塗りましょう。
  4. たくさん塗らないで、少しの量を患部に指先で付けて薄く延ばしながらつけましょう。(広範囲の場合は、1箇所につけてのばさないで、少量を数箇所つけてからのばします。)
  5. 薬は、症状のでている部分にのみつけましょう。
  6. 1度患部に触った手で容器に入った薬を触ると薬が汚染されるので、ガーゼなどに使う分だけ出して使うか、触る指を変えて薬を触りましょう。
  7. 塗った後は、手をきれいに洗いましょう。
★保湿剤

白色ワセリン・・・油の膜をはって、皮膚からの水分の蒸発を防ぎます。皮膚の乾燥を防ぎ保護するための薬です。
ザーネ軟膏・・・・ビタミンA入りで、皮膚の新陳代謝を高め、乾燥を防ぎ角化を和らげる薬です
ヒルドイドソフト(ローション)・・・ヘパリン類似物質で、皮膚の乾燥を防ぐための薬です。
     注意!! 血が固まるのを防ぐ作用があるので、傷口には使用しないようにして下さい。

使い方
皮膚をきれいにして、最初に使う薬です。1日1〜3回症状にあわせて塗ってください。かゆみの強い部分は、この薬を塗った上に【湿疹の薬】を塗ってください。

★湿疹の薬(非ステロイド)

アンダーム軟膏(クリーム)/スタデルム軟膏・・・皮膚の炎症による痛みや腫れを和らげる薬です。
スタデルム軟膏+オイラックス軟膏+レスタミン軟膏
オイラックス軟膏・・・かゆみを抑える薬です。
レスタミン軟膏・・・・抗ヒスタミン薬で、かゆみを抑える薬です。

使い方
かゆみの強い部分や、かゆがってひっかき傷ができているところに塗ります。軽い場合は、1日1〜2回、ややひどい時は、1日1〜3回塗ってください。

★湿疹の薬(ステロイド弱め)

ザーネ軟膏+ベクラシン軟膏/アルメタ軟膏/ネオメドロールEE軟膏
ベクラシン軟膏/アルメタ軟膏・・・皮膚の炎症やかゆみ、痛みや腫れ等の症状を和らげる薬です。
ネオメドロールEE軟膏・・・目の周りや、乳幼児の顔などに塗る薬です。目の中にはいっても安心です。

使い方
赤くなってかゆみが強い部分や、かゆがってひっかき傷ができている所に塗ります。【保湿剤】あるいは【湿疹の薬(非ステロイド)】の上に重ねて塗ると、少量でさらに効果があります。顔に塗ってもいいのですが 1日1〜2回までにしましょう。

★湿疹の薬(ステロイド中くらい)

ベクラシン軟膏/リンデロンVGローション
リンデロンVGローション・・・皮膚の炎症やかゆみ、痛みや腫れを和らげる薬です。

使い方
湿疹がひどい時に塗ります。【保湿剤】あるいは【湿疹の薬(非ステロイド)】の上に重ねて塗ると、少量でさらに効果があります。 顔にはなるべく塗らないでください。

ステロイドの副作用について

上記のような副作用があります。ステロイドの副作用は『怖い』というイメージがありますが、医師の指示をきちんと守って使用すれば怖い薬ではありません。定期的にしっかり診察を受け、医師と相談し、症状にあった薬、塗り方をすることが大切です。

★その他の薬

プロトピック軟膏0.1%(成人用)/プロトピック軟膏0.03%小児用・・・ アトピー性皮膚炎を治療する薬です。

免疫反応を弱める成分タクロリムスによって皮膚に起こっている免疫反応を抑えます。そうすることにより炎症がおさまり、症状が改善します。
皮膚から吸収されにくいため全身の副作用が起こりにくくなっています。また中止後のリバウンド症状もほとんどありません。
顔や首などの皮膚の薄い部分での湿疹に効果があります。

ウレパール・・・尿素10%配合で、水分を保持して乾燥肌をしっとりさせる薬です。入浴後に塗ると効果的です。
ケラチナミン・・・尿素20%配合で保湿効果のたかい薬です。硬くなった皮膚に効果的ですが、傷口や粘膜にはしみるので注意しましょう。
アンダームクリーム+ベクラシンクリーム・・・あせも、湿疹、かぶれなどに塗る薬です。症状が軽くなってきたら、アンダ−ム軟膏などの弱めの薬に変えましょう。

注意すること 副作用

ニキビ、できもの、水ぶくれ、かぶれなどの症状が出てきた時は、早めに医師に相談してください。


TOPへ