インフルエンザ

解 説

予防する病気と説明 インフルエンザ
ふつうのかぜよりも症状が重く、うつりやすい病気で、毎年冬になると流行をくり返します。特に抵抗力の弱い老人や小さい赤ちゃんは重症になりやすく、死亡することもあります。

ワクチンの効果
個人差はありますが、接種後約2週間で効果があらわれ、5ヶ月間程持続します。ワクチンを受けたすべての人に抗体がつくとは限りませんが、インフルエンザが全身にひろがることを防ぎ、重症にならないようにします。
ワクチンの種類 不活化ワクチン
標準の接種年齢と回数 定期接種
65歳以上・・・・・毎年1回

任意接種
6ヶ月過ぎから13歳・・・・・毎年2回(1〜4週間あけて)
13歳〜65歳・・・・・毎年1回または2回(2回の場合1〜4週間隔で)

年齢 接種量 接種間隔・回数 費用(当院価格)
13才〜大人 0.5 ml 1回または、1〜4週間あけて2回(注1) \3000/回
6才〜12才 0.3 ml 1〜4週間あけて2回 \2000/回
1才〜5才 0.2 ml
1才未満(注2) 0.1 ml
(注1) 受験生の方は2回接種が望ましい。毎年接種されている方、前年インフルエンザにかかった方は1回でも良い。
(注2) 生後10ヵ月前後から接種可能。
次の予防接種までの期間 6日間以上
副反応 注射をうったあとがはれたり、赤くなったりすることがあります。
接種後の注意 接種後30分は状態に注意し、副反応と思われることが起きたら、すぐに病院に連絡するか来院して下さい。 当日の入浴はかまいません。 激しい運動は、避けて下さい。
注意事項 ・卵アレルギーが強い人は、アレルギー症状がでることがありますので、注射をうつ前に先生とよく相談してください。
・かかると高い熱が出ますので、熱性けいれんのある子はぜひ接種しましょう。

予防接種のポイント

病気について インフルエンザは、昔は風邪の一種と考えられていましたが、今では単なる風邪ではない、まったく別の病気と考えられています。
インフルエンザウイルスにはABCの3型がありますが、A型B型が中心になって流行します。この病気は毎年必ず流行する病気でその原因はA型のインフルエンザウイルスが小さな変化を起こすためです。そしてときに大きな変化を起こしますのでそのときは非常に大きな流行になります。
インフルエンザは、家畜にもかかる病気ですので、インフルエンザにかかったカモが豚に感染し、人のインフルエンザが豚にも感染し、豚の中で、人とカモのインフルエンザが混ざって新しいインフルエンザが完成します。
1991年には鳥インフルエンザのH5N1の人への感染が初めて起こり、その後増え続けていて現在最大の脅威の病気となっています。世界中で対策を練られていますが決定的な策はありません。
接種について 現在インフルエンザの接種は定期接種として高齢者を対象にして行われています。任意接種は全年齢に対してできますが、小さい赤ちゃんは離乳食が終わって卵アレルギーがないことがわかり始めた生後9ヶ月のころが適当と考えられています。
卵アレルギー インフルエンザワクチンは鳥の卵を使って作りますので、強い卵アレルギーの方は注意しなければなりません。
ワクチンの効果 インフルエンザワクチンをうけてもかかったという話はよく聞きます。
これはインフルエンザワクチンはインフルエンザウイルスがのどで増えることを抑えることが十分できないからです。またインフルエンザがはやるころは普通の風邪もたくさんはやりますのでインフルエンザワクチンをうった人がそういう風邪にかかったときにインフルエンザにかかったという思いワクチンが効果がないと考えることもあります。
しかしワクチンをうけていると肺炎などの大きな病気にはなりにくいと考えられています。
ワクチンの型 ワクチンの中には、現在ではA型株の2種類、B型株の1種類の3種類が含まれています。これは、最近の流行の株を基にして、作られたものです。最近ではどんな形が冬に流行するかあらかじめ予想できますのでインフルエンザワクチンの型と流行する型はずれることはありません。
インフルエンザの診断

インフルエンザの患者さんを診て医者がインフルエンザだと確実に診断することは残念ながらできません。インフルエンザののどの様子は人それぞれあるため今のところでは、たぶんそうだろうという予測しかできません。

最近ではインフルエンザの診断キットが一般化されたためにこれを利用してインフルエンザを診断することができるようになりました。

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