■ 梅の中毒性2014.6.5

青梅には青酸が含まれているので、食べると死ぬ、という警告が知られている。
実際に、バラ科植物の葉や未熟な果実や種子には、青酸配糖体(アミグダリン、プルナシン)が含まれており、これは未熟な種子や腸内細菌が持つ酵素の作用でシアンが生成する事がある。これをヒトが食べた場合、胃酸により有毒性を発揮する恐れがあり、痙攣や呼吸困難、さらには麻痺状態になって死亡するといわれている。
ただし、胃酸や胃の消化酵素だけではシアンの生成は起こらず、中毒の危険は、大量の未熟な種子をかみ砕いてその酵素を併せて摂取した、特殊なケース(アンズの種子を大量に食べた事による重症例がある)に限られる。 よって、幼児などが青梅の果肉を囓った程度では、ほぼ心配ないとされている。また、梅酒の青い実や梅干しの種の中身などは、アルコールや塩分、天日干しの熱により酵素が失活し、毒性は低下している。


時々 子どもが梅のタネを食べた、と慌てて問い合わせてくる方がみえますので。


CGI-design