インフルエンザに関する |
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Q: 予防する病気は? |
A:インフルエンザ ふつうのかぜよりも症状が重く、うつりやすい病気で、毎年冬になると流行をくり返します。特に抵抗力の弱い老人や小さい赤ちゃんは重症になりやすく、死亡することもあります。 |
Q: ワクチンの種類は? |
A: 不活化ワクチン |
Q: 標準の接種年齢と回数は? |
A: 65歳以上の定期接種では、1回 13歳未満の任意接種では、2回 (2〜4週間あけて) 13歳以上の任意接種では、1回または2回 (2回の場合は、2〜4週間あけて) |
Q: 副反応はある? |
A: 注射をうったあとがはれたり、赤くなったりすることがあります。 |
Q: 次に別のワクチンを接種するまでの期間は? |
A: 制限なし |
Q: インフルエンザにはどんな種類がありますか? |
A:インフルエンザは、A型、B型、C型に大きく分類されます。 A型はさらに、ウイルスの表面にある赤血球凝集素(HA)とノイラミニダーゼ(NA)という2つの成分の違いによりさらに細かく分類されます。いわゆるA/ソ連型、A/香港型というのはこのことです。 歴史的にA型が大きな流行を起していますが、B型もヒトに感染し流行を起します。C型もヒトに感染しますが、大きな流行は起しません。 現在、世界で広く流行しているのは、A/ソ連型ウイルス(H1N1亜型)、A/香港型ウイルス(H3N2亜型)、B型ウイルスの3種類ですが、症状や治療、予防法には大きな違いはありません。インフルエンザの発症を防げるかどうかは、それぞれの人がそれぞれのウイルスの種類に対して、抵抗力(防御のための抗体)を持っているかどうかにかかっています。 |
Q: 一冬に2回インフルエンザにかかることはありますか? |
A:A型とB型インフルエンザのウイルスが、同じシーズンの中で流行することが多いので、A型インフルエンザにかかったあとB型インフルエンザにかかったりすることがおこります。 |
Q: A型とB型インフルエンザに症状の違いはありますか? |
A:大きな差はありません。 B型インフルエンザの方が、腹痛、吐き気などのおなかの症状が多いという報告があります。 また、A型の方が、大人の筋肉炎や急性脳症が多く、B型の方が子どもの筋肉炎やライ症候群が多いとされています。 |
子どもはどのくらいの年齢から接種ができますか? |
A:現在の日本では特に決まった基準はありません。
アメリカでは6ヶ月以上が適当と考えられています。
6ヶ月以下は、ワクチンが十分に効果を発揮しないようですし、また、この年齢までは、お母さんの免疫によってあるていど守られていると考えられているからです。 6ヶ月を過ぎた赤ちゃんでも、離乳食があまり進んでいなく卵アレルギーの有無がはっきりしていない場合は、卵アレルギーがないことを確かめてから接種することをおすすめします。 |
Q: インフルエンザの予防接種は、病院によって料金と回数が違うと聞きました。 料金はいくらか?、そして、接種の回数は何回あるのか?、教えてください。 |
A:当院は 0歳〜2歳、 1回あたり2,000円(2回接種) 3歳〜12歳、1回あたり3,000円(2回接種) 13歳以上は1回接種で、1回あたり4,000円ですが、2回接種する方は2回目は3,000円になります。 13歳未満は2回接種することをすすめています。大人は1回でもよいと思います。 インフルエンザワクチンの接種は自費なので、値段の設定は各医療機関が自由に設定できます。逆に、値段が同じであると公正取引委員会の捜査の対象になります。 実はインフルエンザワクチンの値段自体は、他のワクチンと比べてかなり安いものです。各医療機関は、この原価に診察や接種にかかる費用を上乗せして価格を設定します。 ふつうの診察と同様に考えれば、1回4000円とか5000円でも決して高くないと思います。 当院のインフルエンザワクチンは安い方ですが、これは少しでも多くの子どもさんが接種を受けることができるように設定しました。 |
Q: 卵アレルギーの場合はどうすればよいでしょうか? |
A:インフルエンザのワクチンには、製造過程で卵を利用するのでわずかですが卵の成分が混じっている可能性があります。 そのため、強い卵アレルギーのある人はワクチンによってアレルギー反応を起こす可能性があります。 そのような人には、アレルギーテストを行いながらワクチンを受けることができます。 当院の受付でお尋ねください。 |
Q: 妊娠中にインフルエンザのワクチンは受けてもよいでしょうか? |
A:ワクチンの添付書(薬の指導書)には 「妊婦、産婦、授乳婦等への接種 妊娠中の接種に関する安全性は確立していないので、妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には接種しないことを原則とし、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。」 と書いてあります。 アメリカでは妊婦にも積極的に接種をすすめていますし、実際、インフルエンザワクチンは不活化ワクチンですので、生ワクチンと違って、胎児にはそれほど悪い影響を与えないと考えられます。 妊娠中の方は、産婦人科の先生と相談してから接種を決めましょう。 |
Q: ワクチンの効果は? |
A: 個人差はありますが、接種後約2週間で効果があらわれ、5ヶ月間ほど持続します。ワクチンを受けたすべての人に抗体がつくとは限りませんが、インフルエンザが全身に広がることを防ぎ、重症にならないようにします。 |
Q: 以前、テレビのコーナーで、 「インフルエンザワクチンは、3ヶ月しか効力がないから12月くらいに接種したほうが良い。 早すぎると流行の時期には効力が切れてしまう。」と報道されていました。本当でしょうか? |
A:インフルエンザは接種後2〜3週間して免疫がついてきます。(すぐに免疫がつきません)
10月、11月に接種すると、12月くらいから免疫ができ、4〜5ヶ月してゆっくり免疫が低くなってゆきます。
ですから翌年の4月くらいまでは免疫があるわけで、今までどおりの接種のしかたで良いと思います。
(10月に一回、11月に一回4週くらいあけて
12月に接種すると、12月の下旬から流行りだすインフルエンザに間に合いません。
(インフルエンザの流行は2つか3つの波があります) また、12月は体調が悪いことが多く、予定どおりに接種することができないこともあります。 |
Q: 注意事項はある? |
A:卵アレルギーが強い人は、アレルギー症状がでることがありますので、注射をうつ前に先生とよく相談してください。 かかると高い熱が出ますので、熱性けいれんのある子はぜひ接種しましょう。 |
Q: 卵アレルギーの人はどのように接種すればよいのでしょうか? |
A: http://www.medicos.jp/1-yobou/qa-wakutin-kaisetu/q-else.html ページ 参照 |
Q: インフルエンザワクチンはなぜ毎年接種しなければならないのでしょうか? |
A: インフルエンザウイルスは毎年少しずつ型が変わるからです。 毎年その年に流行すると予想されるインフルエンザウイルスを使ってワクチンを作ります。 現在の不活化ワインフルエンザワクチンはA型2種類とB型が混ざった3種類のウイルスに対応できるようになっています。 2010年からA型の中に2009年に流行したパンデミックインフルエンザのウイルスが入れられています。 |
Q: インフルエンザワクチンの効果は接種してどのくらい続くのでしょうか? |
A: 2回接種すると1〜2週間で徐々に抗体が増え、約1カ月で最高になり、それからゆっくり低くなってゆきます。 実際にインフルエンザに感染すると体が記憶を取り戻して再び抗体を作り出しますので約半年は効果があると考えてよいでしょう。 |
Q: インフルエンザワクチンを接種していても毎年インフルエンザにかかる人が多いのはなぜでしょう? |
A: インフルエンザウイルスは人ののどに感染し、そこでまず急激に増え、高熱やせきなどの症状を引き起こしますが、現在使われている不活化インフルエンザワクチンはこののどで増えるインフルエンザウイルスを抑えることがあまりできないからです。 しかしのどから血液に入り込んで全身に広がろうとするウイルスを抑える働きをするので重症になりにくくなります。つまり病気になるのを防ぐというより病気になったときに重症にならないように予防するワクチンなのです。 この点でほかの多くのワクチンと大きく異なりますのでよく理解しておかないと誤解が生まれます。 なお現在の不活化インフルエンザワクチンより効果があるとされるインフルエンザワクチンが開発されつつあります。 |