8.くすりについて(当院からの情報)
1.抗生物質の抗生物質とは?
ある菌が他の種類の菌と同じ場所にいる場合、その場所の栄養素を相手にとられないためにある物質を出して相手の菌を殺してしまうことがあります。この物質こそ、もともと抗生物質と呼ばれるもので(抗生という意味はここにあります)、菌が自分が生き残るための殺りく兵器なのです。私たちはこれを薬として利用しているわけです。
世界で最初の抗生物質は、1929年A.Flemingによって発見された青カビの成分からつくられた有名なペニシリンです。この薬によって多くの人々の命が助けられたことはみなさんご存知でしょう。
昔は現在ほど医学が発達しておらず、結核や赤痢・コレラなどに代表される感染症(細菌によって起こる病気)はとても恐ろしいものでした。日本でも結核の特効薬と呼ばれるStreptomycinによって、不治の病とされていた結核がそれほど怖い病気ではなくなったのはまだ最近のことです。これから少しずつ抗生物質についてお話していこうと思います。
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