8.くすりについて(当院からの情報)
4.ウイルス性の病気と抗生物質

抗生物質はウイルスにはまったく効果がありません。一方、人がカゼをひいたとき よく抗生物質が処方されます。 ご存知のようにカゼの原因はウイルスです。それではなぜウイルスが原因のカゼに抗生物質をのまなければいけないのでしょうか。 この理由のひとつに、患者さんが病気のときに本当にウイルスが原因であるのかすぐにはわからないことがあげられます。 たとえばのどが赤くはれて熱が出ている場合でも、本来ならばのどについているウイルスや細菌などを調べてから抗生物質を使い始めるべきなのですが、実際は検査の結果が出るまでに何日も必要なことが多く、また、費用も高額になるため、特別な場合を除いて検査が行われることはありません。 そこで医師は経験をもとに病気の原因が細菌であると考えることができれば抗生物質を処方することになります。  また、明らかにウイルスが原因であると思われる病気にも医師は抗生物質を処方することがあります。それは始めにウイルスが病気を起こしていても、続いて細菌が増えて別の病気を起こしてくる(混合感染)ことがあるからです。これは小さな赤ちゃんや年齢の高い老人に多くみられ、いわゆるカゼがこじれる原因となります。 細菌の感染が予測できるときには、あらかじめ抗生物質を処方しておき、病気が重くなるのを防ぐわけです。
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