のむ抗生剤と注射の抗生剤

 
 

    のみ薬の抗生剤を飲んでいても病気がなかなか治らないときに抗生剤の注射や点滴を受けることがあります。どうしてのむ抗生剤だけでは十分ではない時があるのでしょうか。 ある細菌を完全に体から追い出すには、ある一定の薬の血液中の濃度(有効血中濃度)以上をある時間保たなければなりません。
  のみ薬は胃腸から吸収されてから血液の中に入りますので、いろいろな要因に左右されて血液中の薬の濃度が変わります。一方、同じ薬の場合、直接血液の中に薬が入る注射の薬は「吸収」という過程がはぶかれるため、のみ薬より薬の血中濃度は高くなり、有効血中濃度も長い間続きます。
  したがってのみ薬で効果が不十分な場合には、点滴や注射が選ばれることがあるのです。

 
 


抗生剤の選び方